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日々の日常的なことから、アニメなどの感想を取扱おうかな、と考えています。
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長っ


9th door:分岐点―if―

極太の光線が伸びるのが見えた。
そして、それに飲み込まれた二つの影。

向こうも終わりか。
まだなら急ごうと思ったけどゆっくりでも平気か。

それにしてもさっきの声は何だったんだ?
不気味な……

……今、向こうに紫色の光が。

「翼、今の光は?」
「分からない。けど、嫌な感じだ」
ゆっくりとはしてられなさそうだ。
寧ろ、急ぐべき。
アレはマズい。
絶対マズい。

いったい何が起こってるんだ?

!……青いメタルシードラモン!?
さっきは金色だったのに?
まさか、能力の覚醒?
ってことはさっきの中瀬 月って奴が?

いや、違う。
ピエモンまで色が黒く変わってる。
ということは、まさか第三者が?

急がないといけないのは確かだ。

「エグザモン、怪我してる所悪いけど」
「気にすることはない。乗れ」
「悪い!」
エグザモンの最大速度。
凄い風だ。

けど、まだいける。
もう少し速く……


「麗しき姫君よ。どうか私の唇を潤わせてください。花園の薔薇よ。どうか私の肌を引き裂いてください」
着いた途端に聞こえたのは恍惚とした気色の悪い声。
着いた途端に見えたのは白い天使の翼と黒い悪魔の翼を持つ魔王。

コイツは、何だ?
いや、それよりも目の前の光景は?

何でデュークモン達が倒れてる。
負けたのか?

それに、青いメタルシードラモンと黒いピエモンはいったい……

「ルーチェ、若僧ならば儂のような年寄りには気を遣わんか」
「何を言うのです。だからこそ私の素晴らしい詩を聞かせているのではないですか」
「貴様の声は耳障りだというのだ」
「デーモン、黙ってくんなぁい? アンタの声はバカデカくていけないわぁ」
一体はこの間のバルバモンて奴。
一体はでかい角に牙、翼を持った魔王。
一体は金色の爪を持った女の魔王。

この魔王の集団は何だ?
そして、奴らの後ろにいる奴ら。
四人の内の三人がフードを被っていて姿が分からないが一人は氷童だ。

「また会ったな」
「会いたくなかったけどな」
ということは、さっきの声の正体がこの中にいる。
途切れ途切れの聞きにくい声だった。
けど、高さや太さはそう変わるものじゃない。

さっきの声を聞いて思うのはデーモンだな。
多分外れてない。

「まさか、まだ生きてた何てね。翼君」
「さっさと死ねば良かったのに」
?……何だ?
フードの中に俺を知ってる奴がいる?
けど、何で?
殆ど引き籠もってた俺と会った事のある奴なんて限られるぞ?
オマケに俺が死ねば良かった?
俺を怨んでる?
若しくは死んでたら得をする?

……俺の閉ざされた記憶。
そこに鍵があるのか?
それに、何だか聞いた事のあるような声、な気がする。

「それにしても、まさか魔王が団体行動とは、恐がりなんだな」
「この間の小僧か、何儂は過去の失敗を繰り返さぬだけじゃ。決して恐がりではない」
「否定するのがやっぱり怪しい。言い訳なんてのは失敗を消す行為じゃない。寧ろ失敗を肯定する行為だぜ?」
「何とでもいうがよい」
「そんで言い返さないのも余計に怪しい」
挑発。
さすがに殺されるかもな。
けど、団体行動されると厳しい。
オマケにコンビネーションなんてとられた日には間違いなく死ぬ。

最期の仕事になろうと構わないけどな。

「ふん、行くぞ」
あれ、逃げた?
帰るのか?

しかも、他の面子も下がり気味だし。
とにかく、命を拾ったか。

いや、それとも別の問題か?
だよな、色の変わった究極体二体。

「小僧の相手はこのカオスシードラモンとカオスピエモンがする。どちらも儂の作ったXプログラムもどきを使用し、究極体の力なんぞ大きく越えておる」
「そういうことだ。君の体から取ったデータは僅かだったがね。十分な精度だ。精々頑張るんだね、翼君」
追いかける選択はない。
ていうか、俺の体から取ったデータ?
つまり、俺の中にXプログラムが?
Xプログラムって何だよ!?

さっぱり分からねえよ。

けど、フードのアイツの正体に近づける情報もあったはずだ。
けど、今は考えてる余裕がない。

「逃げられてしまいましたか」
「そのようだな」
更にまた聞いた事のある声。
けど、こっちは少し嬉しい。

「秋谷!」
「お久しぶりですね、翼君」
いやいや、まだ1日しか経ってない。
といってももう夕暮れ。
1日と半日?
まぁ、大して変わらないか。
けど、何で久しぶり?
毎日会うような友達に久しぶりは……

「アルティメット―――」
「ブラックトルネード!!」
溜なしの体当たりと溜ありの光線(か?)
だったら、溜めが終わる前に邪魔するのが定石。
そして、溜なしで攻撃できる敵の場合は……

「アヴァロンズゲート」
やはり、攻撃させない。
その前に潰す。

終わったか?
どっちもまともに入ってる。
これで立ってきたら化け物……
だったか。

「翼君、これはどうしましょう」
「俺に聞かれても……」
ダメージすらないとは恐れ入る。
先程バルバモンが言っていたXプログラムの威力か。

……それって、エグザモンが言っていた能力を覚醒させるアイテムに関係あるのか?
……それそのものだとしたら、俺の中にそれが?
けど、そんな物俺が持ってる筈……

いや、まさかな。
まさか、それのせいで?
俺はXプログラムとかいう奴のせいで?

有り得ない。
根拠は……根拠、何だよ、根拠って……
おい、俺は、つまり?
デジタルワールドの為に死ぬだけの運命?
元から戦いに巻き込まれる運命?

運命―サダメ―って何だよ!?

「翼、避けろ!!」
「え?」
目の前に見えたのは剣。
距離にして52㎝。
避けられない……!


「アル......イ...フォ...ス」
今、何かが、聞こえた?

「無事でござるか?」
金色の翼に黒い鎧。
誰?
今まで目の前に居たっけ?
いつの間に前に来た?

気づかなかった。
そう、気づけなかったんだ。

「ギャァォォオオン!!」
「ぎゃぁぁああ!!」
そして、突如響く悲鳴。
カオスシードラモンとカオスピエモンの物だ。
まさか、アイツらも苦しいのか?
デジモンでもXプログラムとかいうのに耐えられないのか?
それとも、“もどき”だからか?
制御がないから作用が激しいのか?
いや、普通制御ぐらいバルバモンが作るだろ。

だとしたら何で?

俺の中にまだ何かがある?
何が?

もう、考えたくない。

「楽にしてやろう」
黒い騎士が手を翳すと緑の閃光が無数に走り、二体を跡形もなく消し飛ばした。

……凄い威力。
コイツは何者だよ。

もう嫌だ。
何も考えたくない。
なのに、この頭は動き続ける。
もう嫌だ。
誰か答えをくれ。
考えたくない。

「翼、どうした?」
エグザモン……。
アレ、俺、どうしたんだろ?
目の前が霞んで……

「......さ――――!!」
声が遠くから……




『あの子を殺して、私と―――』

「うわぁぁぁあああ!!」
俺は叫びながら起き上がっていた。
今の声は聞いた事のある声。
そう、俺の、……俺の母親の。

あの子? つまり、俺?
何だ、俺を殺して?
この記憶は何だ?
ただの妄想?


『勿論だよ、美羽、結婚しよう!』


何だよ。
また、記憶が流れ込んでくる。

嫌だ。
止まれ。
嫌だ。
止まれ。


『嬉しい、尾張先生。いいえ、未来さん』


「止めろ。止めてくれ、来るな。殺される。恐い。嫌だ。誰か、助けて……。棄てないで、見棄てないで……。父ちゃん……。恐いよ……」


『この毒薬を少しずつ飲ませば、病死で形がつくよ。翼君は、病気で死ぬんだ』


全てが、止まった。
時も動きも記憶も音も、何もかも。

これが、俺の記憶?
何だよ、今の?

夢?
夢なら醒めて……


「気を保て、我が話を聞くのだ」
「エンシェント……ワイズモン?」
耳に直接声が伝わる。
これは、夢なのか?
それとも、妄想なのか?
あまりに、リアルすぎる。

「今、汝が思い出したのは事実に他ならぬ。そして、今、目の前に居る我は幻ではない。この意味、理解できるな?」
俺の閉ざされた記憶?
そして、エンシェントワイズモンが幻じゃない?
生きてる?

「俺をどうしたいんだよ……」
「三日後の昼、退隠の祭壇に魔王が四人来る」
目の前からエンシェントワイズモンが消えた。
何なんだよ、アイツは……

結局、何が言いたいんだよ……
俺に行けと?


「翼! 気がついたのだな!?」
「エグザモン……?」
よく見ればここは森の宿。
また、戻ってきたのか……

!……今、何か胸が痛んだような。
……もう、永くないって事か?
それとも、何かやって……


『この心臓付近に散らばる謎の物質が細胞を活性化させ、細胞分裂を通常の倍以上の速さで行っている。まるで、君自身を変えようとしてるようにね、翼君』


そんな説明もあったか。
俺の中に、そんな物が……

?……俺の、中?
まさか、あれがXプログラム?

くそっ、辻褄が合いかけてる。

『君の体から取ったデータは僅かだったがね』

そういえば、奴は何で……
いや、もう気づいてる。
俺の体を調べた奴は一人。

尾張先生……。
いや、未来。
奴がバルバモンのパートナーになった。

「翼、ひとまず飯だ。人間が40度の熱を出すのは危険なのだろ?」
40度?
熱?
俺、風邪引いてたのか?
それにしてはだるさとか全く……
意識だってはっきりしてるし。

「お粥、というのが良いのだろう? 風邪の時には」
何か、妙に調べてあるな。
誰かに聞いた?
とすれば音芽か。
それとも中瀬か結城辺りか?
どうでもいいか。
それより、もう月が出てる。
ぶっ倒れてからどんぐらい時間が……

「エグザモン、少し話しがあるんだけど……」
「休んでからではならぬのか?」
「俺に時間がない。あんま他の奴に聞かれたくないし」
沈黙。
納得、ととっていいよな?

「エンシェントワイズモンから、三日後に退隠の祭壇に魔王が四人集まるって。それに、エンシェントワイズモンは生きてる」
あれは、夢じゃないだろう。
妙にリアルすぎた。
けど、エンシェントワイズモンは何で俺を中継していく?
直接言えばいいのに……

「エンシェントワイズモンが? 生きておる? 有り得ぬ。十闘士が消えるのを見届けておったのだぞ?」
「嘘は言ってない」
「隠し事はしておるとアルフォースブイドラモンが言っておった」
…………。
バレてたんだ。
まぁ、それは心配しててもダメだったって事で。
とりあえず、ここは話すしかないか。

「俺の余命は太陽が消えるまでって言ってた」
「何を根拠に……」
「俺は、こっちじゃXプログラムって呼ばれてる物に侵されてる」
恐らくそれによって死ぬんだろう。
けど、予言を外させたい。
先に死ぬんじゃなく、永く生きて。
占いが当たらない事を証明したい。

「それが日食ならば、2009年7月22日。あと1年近くは生きられる」
あ、そういえばこっちと向こうは時間の流れが違うんだった。
……あと1年?
余命が1年も伸びた?
もしかして、凄いラッキー?
それとも、Xプログラムが止まった?
何か、納得はいかない。




――アトガキ――

いや、無理矢理設定連続で申し訳ない。
とりあえず、この話はそろそろ……
短くしようとした結果がこれですから。

そろそろ、無理が出て来ます。
都合でキャラクター省くかも……

エテ公は……
まぁ、後々(逃)

あ、ついでに報告しときます。
現在キャラクターのセリフに悩まされていて思うように仕事が運ばないので少々ペースダウンします。
最悪で3週間後になるかな、と予想されます。

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プロフィール
HN:
時流
年齢:
32
性別:
男性
誕生日:
1992/12/07
職業:
学生
趣味:
小説を書く
自己紹介:
時流です。
突然、古臭い言葉遣いになったり、暴走します。
でも、最低限のマナーを守るようには勤めてます。
それに小説&絵をかきます。
どちらも下手ですが、頑張ってHPにupします。
よければ見てやってください。
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