日々の日常的なことから、アニメなどの感想を取扱おうかな、と考えています。
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vvwvvv(←よく見ると…
5th event:過去―confess―
い、意外に疲れるんだな……
料理ってやつは。
焦がしそうになった時は焦った。
それに何か火の通り具合が悪そうな……
こんなものをいつも上手くやってるのか……
改めて凄いな、アルフォースブイドラモン。
「……食えなくはないな」
結論はこれ。
目の前にある炒飯を一口食べた感想でもある。
しかし、アルフォースブイドラモンのと比べれば話にならない。
やはり見よう見まねでは限界があるか……とは今更な事である。
とにかく今は作ったものを口に掻き込む。
そういや飯はよく独りで食ってたな……
――現世の家(過去)――
置き手紙があった。
『今日は仕事が忙しくて帰りが遅くなるから、これを温めて食べてて』
こんな手紙はいつものことだ。
何度か、今日“は”じゃなく今日“も”だろうと思いもした。
しかし、いつしか興味が失われた。
そして、いつしか気づいていた。
「今度は、誰?」
当時の俺がある晩、帰ってきた母親に聞いた事だ。
日に日に装飾品が増えたので怪しんでいたが、やはり当たっていた。
母は、男と会っていたのだろう。
その日、母はこの上ない驚きを示した。
当然だ。
自分の旦那以外と会っているのだから。
それはつまり、アレだ。
「こんな時間まで起きてるなんて悪い子ね」
それだけだった。
表向きは……
内心では正直分からない。
しかし少なからず憎悪があったと思う。
だが、それ以降特に何か変わった事もない。
きっと実際は気づいていないと思っていたのだろう。
そんなある日、父が出張から戻った。
相変わらずのお気楽な父だ。
「翼、ただいま~! 母さん、帰ったぞ~!」
笑顔を振りまきながら抱きついてくる。
状況を全く理解していないからか?
しかし母も父の前では嬉しそうな顔をする。
俺はそれが嘘だとすぐに見抜いていた。
一瞬、怪しい光が母の目に宿るのが見えた。
背中にこれほどの寒気が走ったのも初めてだった。
そして翌月、8月になり少しした頃。
ちょうどお盆の時期。
父はお盆休みに入っていた。
そして、父と二人で田舎の婆ちゃん家に行く日だった。
毎度のように車で移動する。
「今回は花火の日まで残れるぞ~!」
運転しながら見せた笑顔。
そして、その言葉が父の最後の言葉となるとは知らなかった。
事故だった。
パーキングエリアで車に轢かれた。
俺も一緒にだったが運良く、いや、父が庇ってくれたから助かった。
俺は……。
犯人は捕まっていない。
手がかりのナンバープレートも盗難車で結局真犯人は見つかっていない。
あれから3年。
何か変わった事があっただろうか?
アルフォースブイドラモンに出会い、旅をしている。
そして、今彼も俺を庇ったせいで傷ついている。
俺自身は何も変わっていない。
結局守られてるだけだ。
「何かお悩みか?」
「エグザモン……。いや、この飯があまりにも酷い味で……」
「涙を浮かべる程か? どれ一口」
フライパンに残っていた炒飯を全て平らげてしまった。
それが一口か……?
それよりまた泣いてたか?
感傷に浸るのも大概だな。
しかし、今気づいたことがある。
あの日、車を運転していた男は見たことがある。
何度か見た顔だった気がする。
「そこまで酷くはない。泣かずとも良いだろう」
「そうか?」
エグザモンは頷いて立ち去った。
色々と忙しいのだろうか?
何だかアルフォースブイドラモンに会った時を思い出す。
あれは、確かこっちに来て2年ほど。
正体不明の病気で病院に行った日。
――過去・病院――
俺は泣いていた。
まさかの宣告だった。
まだ13だというのに永くないなどと言われていた。
そして、俺は診察室を飛び出していた。
逃げたかった。
ただ、怖かった。
死というものが自分にも迫っていることが……
その後はよく覚えていない。
診察室から何か話し声がしたのは覚えている。
内容も聞いていた筈だ。
しかし、覚えていない。
そこにアルフォースブイドラモンが来たのは覚えている。
「どうしたのだ? 少年」
声が掛かり、温かい手が頭を撫でた。
その声が、手が温かく優しかったからか全く警戒心を起こさなかった。
見上げて全身ボロマントに身を包んでいたのも気にする事もなかった。
ただ、何かに気持ちをぶつけたかった。
だから、俺は初対面の相手に
「俺、もうすぐ殺される……」
などと言ったのだろう。
“殺される”
きっと病気にという意味合いだろう。
それとも何か別のものだったか?
「ならば聞くが少年。少年はいったいどうしたい?」
その問いに思考を一気に加速する。
限りなくマイナスの方向へ。
死ぬなら足掻くより受け止めた方がまだ楽かもしれない。
何をしようと死ぬなら諦めた方が良いのか?
結局、結論を出せなかった。
「先に言っておくが私が聞きたいのは少年の本心だからな?」
本心……。
一瞬、思考が中断した。
一番理解しがたいのが実は本心だった。
いつも損得を一番に考えて、本心で行動したことなど数えるほどしかない。
本心……。
死にたくない。
「生きたい……。殺されるなんて嫌だ……」
「ならば、私が何とかしてやろう」
その言葉に従い俺は導かれるままついていった。
そして、着いた先がデジタルワールド。
こちらでは病気の苦痛がなくなるようだった。
しかし、進行自体は止まらない。
だが、余命1年程と言われていたのが既に2年生きている。
これは病原菌が正体不明な事が理由かもしれない。
「翼、少し良いか?」
「ん? どうかしたのか?」
回想が終わった途端にエグザモンが話しかけてきた。
なんというタイミングだ。
それより話って何のことなんだ?
何かあったのか?
「聞いておきたいことがある……。翼の両親は生きておるか? そして、水に溺れた事はあるか?」
「いや、親父は3年前に死んでる……。水に溺れた事はないな」
「3年前? 2006年ではなく2005年か?」
「何言ってんだ? 2006年だぞ?」
何か話が食い違ってるな。
いったい何の差がこんな風に……?
3年前が2005年なら今年は2008年。
だけど、今は2009だから2006が3年前。
その考えて自体が間違いか?
それともエグザモンが間違えてる?
「そうか、知らぬのだな? この世界は現実の2倍の速度で動いておるのだぞ」
…………。
は?
つまり、現実の1秒はこっちの2秒?
向こうの1年はこっちで2年?
てことは今は2008年。
俺の余命の尽きる、年?
「理解出来ぬのも分かるが今は2008年。そして、翼は本来小生のパートナー」
「は? 何で俺がエグザモンの? 何か条件があるのか?」
「百発百中の予言だ。小生に対する予言には『2006年の夏、父を失いし者が汝の相棒。その者が居らねば力は失われるだろう』」
「俺以外にもいるだろ、その条件……」
「翼が居らねば力を失ったまま死んでいた。そして、アルフォースブイドラモンには『1999年水に溺れ、2007年薬を貰う者を相棒とすべし。されば汝が力、闇を払わん』」
「俺には当てはまらないな……。けど、それだけじゃ誰かなんて分からないよな?」
「それと、それぞれ手掛かりを教えられている。小生には見た空間を理解する能力を持つ者、アルフォースブイドラモンには血縁のない兄弟を二人持つ者とある」
何か急に話が飛躍しすぎじゃないか?
俺がエグザモンのパートナーだったはずで、アルフォースブイドラモンのパートナーではなかった。
なのに俺はアルフォースブイドラモンと一緒に行動してきた。
間違ってたのか?
俺があんな事を言ったからアルフォースブイドラモンが同情して……?
だとしたら俺のせいだ。
「エグザモン、その予言通りにならなかったらどうなる?」
「分からぬ。しかし、最良の結果にはならぬだろう」
なら、俺はアルフォースブイドラモンから離れるしかないのか?
会って間もないエグザモンとうまくやれるか?
正直自信はない。
第一、俺はまだ恩返しが出来てない。
それなのに離れるなんて出来ない。
「小生はそれでも良い」
「え?」
予想外。
予想外の発言だった。
あそこまで言っておいて?
世界なんてどうでもいいのか?
いや、違う。
エグザモンはそんな軽率な奴じゃない。
「最良が最良でない場合もある。それぞれに最良というのがあるものだ」
「ならエグザモンにとっての最良は?」
「誰も死なぬ、当然それが最良だな。翼にとってはどうだ?」
「俺は……そうだな。皆が生きてればそれがいい」
俺はいいんだ。
余命いっぱいまで生きられれば。
だから、俺はこの戦いを早く終わらせるべきなんだ。
いらない犠牲がでる前に。
それに今気づいたけど、七大魔王だってきっと現実世界に行くはず。
更なる進化を求めて。
そうなると俺は最期までこのデジメンタルを守り抜く必要がある。
覚悟はある。
無茶はしないだけの恐怖も、いざという時の勇気も持ってると思う。
だから、俺はまだ死ねない。
「ところで、予言は誰が言ったんだ?」
ふと、気になった。
もしかしたら重要かもしれない。
そいつが向こう側にも予言を言ったら面倒な事になる。
一応は阻止したい。
「エンシェントワイズモン。1万年前にルーチェモンと戦って死んだ」
「七大魔王か?」
「そうだ。最下級でありながら潜在能力は計り知れぬとエンシェントグレイモンは言っていた」
最下級……。
七大魔王の中で一番弱い?
そういう奴に限って能力だけは覚醒させちゃいけないのがいるからな。
極稀に中ボスの方がラスボスより強いゲームもあるし。
そんなわけで覚えとく名前だな。
とりあえず、1万年前に……
いったい何年生きてるんだエグザモンは……?
「ところで、小生も聞きたいことがある」
「答えられるものなら何でも」
「見た空間を理解する能力とはなんだ?」
あ、俺を捜す手掛かり……
見た空間を理解する能力って、多分……
実際にやった方が早いな。
何か手近なものはないか……
そうだな。
あの机がいいか。
「例えばあの机、縦1.483m横7.986m」
「どこかに書かれておるのか?」
「実際に計れば分かるよ」
どこかからメジャーを持ってきて計り始める。
正確。
やっぱり建設業に向いた能力だな。
エグザモンは正直に驚いてる。
空間認識能力を知らないみたいだな。
俺としては別の誰かにあげたい能力だけど。
「あ、ちなみに俺から見た右上の角の角度88.6゜、左上が90.1゜、左下が91.2゜右下が90.1゜だよ」
分度器を取り出して計る。
やっぱり正確。
ちなみに物の落下位置とかも分かる。
何だって分かるのかはあんまよく分からない。
ていうか、エグザモンの驚き方が尋常じゃない。
さすがに驚きすぎ。
「銃弾の当たり外れも分かるのか?」
「ん、角度から割り出せば一応。ただ、撃つ瞬間の衝撃とかは適当だから偶に外れる」
そのせいで射的をやると微妙に狙いがずれる。
今のところ百分の一がミス。
さすがに百発百中は難しい。
とにかく、これが俺の出来ること。
数学もいつも満点とれるように必死だったしな。
関係ないけど今んとこ大学でやるようなのも出来るようになってる。
ま、努力の賜物だな。
ちなみに視力も両目とも2だ。
「小生の命中率の低さをカバー出来るか?」
あ、やっぱり低いんだ。
まぁ、せいぜい2、30%ってとこだし。
とりあえず頷いとく。
なるほど、避ける以外の使い道か。
いつもは避けるだけだったけど狙撃にも使えるんだな。
今日のところは寝てるかな。
昼飯は食ったし、少し疲れた。
――アトガキ――
心理描写の予定が翼の過去話……
まぁ、順番間違えたということで……
とりあえず、次回こそは心理描写いれていく方針なんで。
そろそろ相良兄弟とも合流させないとなぁ……
そういえば伏線あんま張ってないです……
とにかく、キャラクターの出番からですね。
20世紀少年見たいなぁ…(ボソッ
い、意外に疲れるんだな……
料理ってやつは。
焦がしそうになった時は焦った。
それに何か火の通り具合が悪そうな……
こんなものをいつも上手くやってるのか……
改めて凄いな、アルフォースブイドラモン。
「……食えなくはないな」
結論はこれ。
目の前にある炒飯を一口食べた感想でもある。
しかし、アルフォースブイドラモンのと比べれば話にならない。
やはり見よう見まねでは限界があるか……とは今更な事である。
とにかく今は作ったものを口に掻き込む。
そういや飯はよく独りで食ってたな……
――現世の家(過去)――
置き手紙があった。
『今日は仕事が忙しくて帰りが遅くなるから、これを温めて食べてて』
こんな手紙はいつものことだ。
何度か、今日“は”じゃなく今日“も”だろうと思いもした。
しかし、いつしか興味が失われた。
そして、いつしか気づいていた。
「今度は、誰?」
当時の俺がある晩、帰ってきた母親に聞いた事だ。
日に日に装飾品が増えたので怪しんでいたが、やはり当たっていた。
母は、男と会っていたのだろう。
その日、母はこの上ない驚きを示した。
当然だ。
自分の旦那以外と会っているのだから。
それはつまり、アレだ。
「こんな時間まで起きてるなんて悪い子ね」
それだけだった。
表向きは……
内心では正直分からない。
しかし少なからず憎悪があったと思う。
だが、それ以降特に何か変わった事もない。
きっと実際は気づいていないと思っていたのだろう。
そんなある日、父が出張から戻った。
相変わらずのお気楽な父だ。
「翼、ただいま~! 母さん、帰ったぞ~!」
笑顔を振りまきながら抱きついてくる。
状況を全く理解していないからか?
しかし母も父の前では嬉しそうな顔をする。
俺はそれが嘘だとすぐに見抜いていた。
一瞬、怪しい光が母の目に宿るのが見えた。
背中にこれほどの寒気が走ったのも初めてだった。
そして翌月、8月になり少しした頃。
ちょうどお盆の時期。
父はお盆休みに入っていた。
そして、父と二人で田舎の婆ちゃん家に行く日だった。
毎度のように車で移動する。
「今回は花火の日まで残れるぞ~!」
運転しながら見せた笑顔。
そして、その言葉が父の最後の言葉となるとは知らなかった。
事故だった。
パーキングエリアで車に轢かれた。
俺も一緒にだったが運良く、いや、父が庇ってくれたから助かった。
俺は……。
犯人は捕まっていない。
手がかりのナンバープレートも盗難車で結局真犯人は見つかっていない。
あれから3年。
何か変わった事があっただろうか?
アルフォースブイドラモンに出会い、旅をしている。
そして、今彼も俺を庇ったせいで傷ついている。
俺自身は何も変わっていない。
結局守られてるだけだ。
「何かお悩みか?」
「エグザモン……。いや、この飯があまりにも酷い味で……」
「涙を浮かべる程か? どれ一口」
フライパンに残っていた炒飯を全て平らげてしまった。
それが一口か……?
それよりまた泣いてたか?
感傷に浸るのも大概だな。
しかし、今気づいたことがある。
あの日、車を運転していた男は見たことがある。
何度か見た顔だった気がする。
「そこまで酷くはない。泣かずとも良いだろう」
「そうか?」
エグザモンは頷いて立ち去った。
色々と忙しいのだろうか?
何だかアルフォースブイドラモンに会った時を思い出す。
あれは、確かこっちに来て2年ほど。
正体不明の病気で病院に行った日。
――過去・病院――
俺は泣いていた。
まさかの宣告だった。
まだ13だというのに永くないなどと言われていた。
そして、俺は診察室を飛び出していた。
逃げたかった。
ただ、怖かった。
死というものが自分にも迫っていることが……
その後はよく覚えていない。
診察室から何か話し声がしたのは覚えている。
内容も聞いていた筈だ。
しかし、覚えていない。
そこにアルフォースブイドラモンが来たのは覚えている。
「どうしたのだ? 少年」
声が掛かり、温かい手が頭を撫でた。
その声が、手が温かく優しかったからか全く警戒心を起こさなかった。
見上げて全身ボロマントに身を包んでいたのも気にする事もなかった。
ただ、何かに気持ちをぶつけたかった。
だから、俺は初対面の相手に
「俺、もうすぐ殺される……」
などと言ったのだろう。
“殺される”
きっと病気にという意味合いだろう。
それとも何か別のものだったか?
「ならば聞くが少年。少年はいったいどうしたい?」
その問いに思考を一気に加速する。
限りなくマイナスの方向へ。
死ぬなら足掻くより受け止めた方がまだ楽かもしれない。
何をしようと死ぬなら諦めた方が良いのか?
結局、結論を出せなかった。
「先に言っておくが私が聞きたいのは少年の本心だからな?」
本心……。
一瞬、思考が中断した。
一番理解しがたいのが実は本心だった。
いつも損得を一番に考えて、本心で行動したことなど数えるほどしかない。
本心……。
死にたくない。
「生きたい……。殺されるなんて嫌だ……」
「ならば、私が何とかしてやろう」
その言葉に従い俺は導かれるままついていった。
そして、着いた先がデジタルワールド。
こちらでは病気の苦痛がなくなるようだった。
しかし、進行自体は止まらない。
だが、余命1年程と言われていたのが既に2年生きている。
これは病原菌が正体不明な事が理由かもしれない。
「翼、少し良いか?」
「ん? どうかしたのか?」
回想が終わった途端にエグザモンが話しかけてきた。
なんというタイミングだ。
それより話って何のことなんだ?
何かあったのか?
「聞いておきたいことがある……。翼の両親は生きておるか? そして、水に溺れた事はあるか?」
「いや、親父は3年前に死んでる……。水に溺れた事はないな」
「3年前? 2006年ではなく2005年か?」
「何言ってんだ? 2006年だぞ?」
何か話が食い違ってるな。
いったい何の差がこんな風に……?
3年前が2005年なら今年は2008年。
だけど、今は2009だから2006が3年前。
その考えて自体が間違いか?
それともエグザモンが間違えてる?
「そうか、知らぬのだな? この世界は現実の2倍の速度で動いておるのだぞ」
…………。
は?
つまり、現実の1秒はこっちの2秒?
向こうの1年はこっちで2年?
てことは今は2008年。
俺の余命の尽きる、年?
「理解出来ぬのも分かるが今は2008年。そして、翼は本来小生のパートナー」
「は? 何で俺がエグザモンの? 何か条件があるのか?」
「百発百中の予言だ。小生に対する予言には『2006年の夏、父を失いし者が汝の相棒。その者が居らねば力は失われるだろう』」
「俺以外にもいるだろ、その条件……」
「翼が居らねば力を失ったまま死んでいた。そして、アルフォースブイドラモンには『1999年水に溺れ、2007年薬を貰う者を相棒とすべし。されば汝が力、闇を払わん』」
「俺には当てはまらないな……。けど、それだけじゃ誰かなんて分からないよな?」
「それと、それぞれ手掛かりを教えられている。小生には見た空間を理解する能力を持つ者、アルフォースブイドラモンには血縁のない兄弟を二人持つ者とある」
何か急に話が飛躍しすぎじゃないか?
俺がエグザモンのパートナーだったはずで、アルフォースブイドラモンのパートナーではなかった。
なのに俺はアルフォースブイドラモンと一緒に行動してきた。
間違ってたのか?
俺があんな事を言ったからアルフォースブイドラモンが同情して……?
だとしたら俺のせいだ。
「エグザモン、その予言通りにならなかったらどうなる?」
「分からぬ。しかし、最良の結果にはならぬだろう」
なら、俺はアルフォースブイドラモンから離れるしかないのか?
会って間もないエグザモンとうまくやれるか?
正直自信はない。
第一、俺はまだ恩返しが出来てない。
それなのに離れるなんて出来ない。
「小生はそれでも良い」
「え?」
予想外。
予想外の発言だった。
あそこまで言っておいて?
世界なんてどうでもいいのか?
いや、違う。
エグザモンはそんな軽率な奴じゃない。
「最良が最良でない場合もある。それぞれに最良というのがあるものだ」
「ならエグザモンにとっての最良は?」
「誰も死なぬ、当然それが最良だな。翼にとってはどうだ?」
「俺は……そうだな。皆が生きてればそれがいい」
俺はいいんだ。
余命いっぱいまで生きられれば。
だから、俺はこの戦いを早く終わらせるべきなんだ。
いらない犠牲がでる前に。
それに今気づいたけど、七大魔王だってきっと現実世界に行くはず。
更なる進化を求めて。
そうなると俺は最期までこのデジメンタルを守り抜く必要がある。
覚悟はある。
無茶はしないだけの恐怖も、いざという時の勇気も持ってると思う。
だから、俺はまだ死ねない。
「ところで、予言は誰が言ったんだ?」
ふと、気になった。
もしかしたら重要かもしれない。
そいつが向こう側にも予言を言ったら面倒な事になる。
一応は阻止したい。
「エンシェントワイズモン。1万年前にルーチェモンと戦って死んだ」
「七大魔王か?」
「そうだ。最下級でありながら潜在能力は計り知れぬとエンシェントグレイモンは言っていた」
最下級……。
七大魔王の中で一番弱い?
そういう奴に限って能力だけは覚醒させちゃいけないのがいるからな。
極稀に中ボスの方がラスボスより強いゲームもあるし。
そんなわけで覚えとく名前だな。
とりあえず、1万年前に……
いったい何年生きてるんだエグザモンは……?
「ところで、小生も聞きたいことがある」
「答えられるものなら何でも」
「見た空間を理解する能力とはなんだ?」
あ、俺を捜す手掛かり……
見た空間を理解する能力って、多分……
実際にやった方が早いな。
何か手近なものはないか……
そうだな。
あの机がいいか。
「例えばあの机、縦1.483m横7.986m」
「どこかに書かれておるのか?」
「実際に計れば分かるよ」
どこかからメジャーを持ってきて計り始める。
正確。
やっぱり建設業に向いた能力だな。
エグザモンは正直に驚いてる。
空間認識能力を知らないみたいだな。
俺としては別の誰かにあげたい能力だけど。
「あ、ちなみに俺から見た右上の角の角度88.6゜、左上が90.1゜、左下が91.2゜右下が90.1゜だよ」
分度器を取り出して計る。
やっぱり正確。
ちなみに物の落下位置とかも分かる。
何だって分かるのかはあんまよく分からない。
ていうか、エグザモンの驚き方が尋常じゃない。
さすがに驚きすぎ。
「銃弾の当たり外れも分かるのか?」
「ん、角度から割り出せば一応。ただ、撃つ瞬間の衝撃とかは適当だから偶に外れる」
そのせいで射的をやると微妙に狙いがずれる。
今のところ百分の一がミス。
さすがに百発百中は難しい。
とにかく、これが俺の出来ること。
数学もいつも満点とれるように必死だったしな。
関係ないけど今んとこ大学でやるようなのも出来るようになってる。
ま、努力の賜物だな。
ちなみに視力も両目とも2だ。
「小生の命中率の低さをカバー出来るか?」
あ、やっぱり低いんだ。
まぁ、せいぜい2、30%ってとこだし。
とりあえず頷いとく。
なるほど、避ける以外の使い道か。
いつもは避けるだけだったけど狙撃にも使えるんだな。
今日のところは寝てるかな。
昼飯は食ったし、少し疲れた。
――アトガキ――
心理描写の予定が翼の過去話……
まぁ、順番間違えたということで……
とりあえず、次回こそは心理描写いれていく方針なんで。
そろそろ相良兄弟とも合流させないとなぁ……
そういえば伏線あんま張ってないです……
とにかく、キャラクターの出番からですね。
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プロフィール
HN:
時流
年齢:
32
性別:
男性
誕生日:
1992/12/07
職業:
学生
趣味:
小説を書く
自己紹介:
時流です。
突然、古臭い言葉遣いになったり、暴走します。
でも、最低限のマナーを守るようには勤めてます。
それに小説&絵をかきます。
どちらも下手ですが、頑張ってHPにupします。
よければ見てやってください。
突然、古臭い言葉遣いになったり、暴走します。
でも、最低限のマナーを守るようには勤めてます。
それに小説&絵をかきます。
どちらも下手ですが、頑張ってHPにupします。
よければ見てやってください。
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