シルエット

つ（ｒｙ

やっちゃった

飛沫を浴びながら俺は期待と共に不安を胸に抱いた。
五年前のアイツが来たと思った期待と、血液の不安だ。

アイツが傷ついてる…？

しかし、落ちてきた物はアイツではない。
同じ種族なのだろうが、違う。

「ヒッデェ怪我……」
とりあえず、アレだ。

「fuego dios─ソル─」
吹き上がる炎が今し方落ちてきたその存在を包む。

「五年ぶりだな、龍を見んのは……」
炎が止めば鎧を纏った龍の傷は全癒。
魔法は五年前にアイツが使うのを見て覚えた。

これから始まる、俺とコイツ─名も亡き龍騎士─の核戦が……

蒼海 二番目

今日はアイツと会ってから五年が経った、八月一日だ。

俺は、この日、空を見ながら砂浜に寝ていた。
起きたのはちょうど、夕方。
海が紅に染まる時間。

今もあの日と同じ状況。
なんか出てくるかもな、と一抹の期待を胸に起き上がることにした。

そう、そして、事は起こった。
立ち昇る水柱と共に降り掛かる水飛沫……それに混じる数量の熱を持った雫。
俺に降り掛かる影は……──

蒼海 （書き直し）

あの日、あの時。
俺の横にはアイツがいた。

伝説上の獣だと思っていたあの生物。
初めて会ったときはソイツがそうだとは思えなかった。
人間に化けて、俺の横にきたアイツを……

正直、もう一度会いたい。
五年前、いつも一緒だったアイツに……

お前は今、何処にいるんだ？